聖書地理
【ツォアル】ヨルダンの低地に所在した町、近隣のソドムやゴモラと同盟関係にあった。「シディムの谷の戦い」でシヌアルの連合軍に敗れるもその際にさらわれた甥ロトのゆえにアブラハムは彼らを助けた。ソドムとゴモラが火によって裁かれる際、ロトが一時避…
【ヨルダン】ヨルダン川周辺一帯のことを指す。ヨルダン川は北のへルモン山に端を発し、ガリラヤ湖を経由して、死海へ流れ込む。ツァラアトに冒されていたアラムの将軍ナアマンが清められた川であり、イエス様がバプテスマのヨハネによって洗礼を受けられた…
【ゴモラ】聖書中、ソドムに言及される際には必ず対になって登場する町。ソドムと同様に住民たちは「邪悪で、主に対して甚だしく罪深い者たち」(創13・13)であったため、ソドムと一緒に滅ぼされた。今はソドムの町とともに死海に沈んでいると考えられ…
【ネゲブ】シナイ半島に連なるイスラエルの南部地方を指す。「乾燥した」を意味する「ネゲブ」の名のとおり、全般に乾燥した砂漠地帯。古代イスラエル王国のダビデ王が統一王国を築くまで、アマレク人が居住していた。たんに「南」を意味する言葉としても常…
【ベテル】エルサレムから北、一九キロ程に所在した町。ここで、夢のうちに神が現れたことからヤコブがベテル(神の家)と命名。しかし、現実には偶像礼拝の満ちる偶像の家(ベテ・アベン)だった。エリヤ・エリシャが活動していた時代には、預言者学校があ…
【カナン】地域としては、シリヤ・パレスチナ全域を指す。神がウルから召し出したアブラハムを導かれた地であり、また、出エジプトの民に乳と蜜の流れる約束の地として、新たに示され、また導かれた地である。ヒッタイト人、エブス人、ギルガシ人などが居住…
【ウル】古代メソポタミア南部にあった都市国家。アブラハムの出身地。カルデヤ人と呼ばれる人々が居住しており、彼らは後に、新バビロニア帝国を樹立する。月神礼拝が盛んな地であった。神はそこからアブラハムを召し出し約束の地カナンへと導かれた。
【シンアル】地上で最初の王となった人物ニムロデの王国があったとされる場所。メソポタミアの地域を指すと考えられている。バベルの塔はシンアル(シュメール)の都市の一つに建てられた。命令に背いてアカンが入手した戦利品の中にはシンアル産の外套があ…
【アララテ】ノアの箱舟が大洪水後に漂着したとされる山地の名前。大洪水は第二の月の十七日に始まり、箱舟がアララテに漂着したのは第七の月の十七日とされる。アララテの正確な位置は不明。黒海とカスピ海のほぼ中間にあるマッシス山ではないかなど、様々…
【エデンの園】創造主なる神が、最初の人間アダムとエバのために設けられた楽園。園の中央には「いのちの木」と「善悪の知識の木」があった。ユーフラテス川を含む四つの大河の源流となる湧き水もあったと記されているものの、エデンの園があった正確な場所…