2歳下の弟は、それはそれは食べるのが大好きな子でした。
学校から帰って来るとすぐに「何か食べる物な~い?」と言いながら、トトトっと冷蔵庫に駆け行き、扉をパカッと開け、中を覗き込むのが常。
ある日、近所の店で買ったカップアイスを家に着くのが待ちきれず、歩きながら食べ始めた弟。
それを私が咎めると、ダダダっと駆け出したのですが、気持ちがはやり過ぎたことと当時の家の構造上の問題が相まって、勢いよく開けたスチール製ドアの下角が弟の太ももにグサリ。
天国から地獄。
顔を真っ赤に泣き叫ぶ弟。
青ざめる私。
私もまだ子供です。
ドクドクと流れる血にパニックになってしまいました。
そんな私に弟は声をひくつかせながら言いました。
「に、兄ちゃん・・・こ、これを、冷凍庫に、早く・・・(泣)」
差し出された手には半分溶けかかったカップアイス。
我が弟ながらあっぱれと思った瞬間でした(笑)
同時に少し冷静になれました(笑笑)
私たちがどんな時も離してはならないもの。
それは神の愛っす。