小3の夏休みの登校日。友達が自由工作の課題がもう出来たよとやってきた。
彼が抱えていたのは自分の背と同じぐらいの、牛乳パックで作った大きなロボット。
クラスのみんな、特に男子はそれを見て大興奮だった。僕も興奮した。そして思った。
僕はもっともっと大きなロボットを作って、みんなを驚かせてやる!
早速僕は巨大ロボの作成に取り掛かった。母親に牛乳をたくさん買ってもらった。毎日の冷たい牛乳に僕の腹はゆるゆるになった。
そして、夏休みの最終日。
僕の目の前には友達のロボット一体と同じくらいの牛乳パックを使ったロボットの脚が、一本、そびえたっていた。
「この人は建て始めたのに、完成できなかった」(ルカ14・30)
そんな夏の思い出。