Nichinan Chapel

飫肥杉香る礼拝堂 日南チャペル

神の愛の体現者

神が預言者ホセアに最初に語られた言葉は「姦淫の女と姦淫の子を引き取れ」という衝撃的なものでした。神はホセアをして何をされたのでしょうか?

1.信仰に伴う葛藤

彼は行って、ディブライムの娘ゴメルを妻とした(ホセア1:3)

ホセアは神の言葉に淡々と従っているように見えますが、もし、ここに小説のような心理描写があったなら、ホセアのうちに渦巻く葛藤に多くのページが割かれたことでしょう。神様が私たちにホセアのような要求をされることはないでしょうが、聖書の教えに従う中で、私たちは様々な葛藤を覚えます。その葛藤には負の感情が伴いますが、私たちがそれを祈りへと昇華するとき、そこに神の力が現わされるのです。

2.象徴的行為による預言

ちょうど、ほかの神々の方を向いて干しぶどうの菓子を愛しているイスラエルの子らを、主が愛しているように(ホセア3:1)

預言には、預言者の言葉によって神のメッセージを伝える方法と、預言者の象徴的行為によって神のメッセージを伝える方法とがあります。ホセアの姦淫の女性との結婚は、まさに神様がイスラエルにされていることと、またイスラエルが神様にしていることを象徴するものでした。神様は今も決して諦めることなく私たちを愛し続けておられます。

3.神の愛の体現

再び...愛されていながら姦通している女を愛しなさい(ホセア3:1)

ホセアの行動は象徴的預言であると同時に、ホセアのひとりの人間としての愛の実践としても捉えることができます。彼は神の言葉に従い、神の愛によって、裏切る女ゴメルを愛し続けることを選択し続けたのです。神様が私たちに与えられている最高の律法は「互いに愛し合いなさい」です。私たちがこれを実践することが、神の栄光を表すこと、また神の愛を伝えることになるのです。

(2023年3月12日の礼拝説教要約 説教者:高森恒喜牧師