海岸の砂地に車のタイヤをハマらせ、抜け出せなくなった時のこと。
小高い所から鼻先を出す大きな4WD車が見えたので、あれに引っ張ってもらえれば、と思ったのですが、車はすぐに去ってしまいました。
ふりかえると、50メートルぐらい離れたところに焚火を囲んだホームレス風の方が十数人。助けを求めましたが、俺たちはみんな腰が悪いからとニヤニヤするばかり。
どうしたものかなと思ってると、先ほど見かけた4WDが再び現れ、近づいて来たのです。
降りて来たのは裕福そうな中年男性。その手にはロープが。
すぐに救援に来たかったが、ロープを捜すのに時間がかかったとのこと。
「持っている人は与えられてもっと豊かに」(マタイ13:12)との御言葉を想起し、ニヤニヤとしたのでした。