聖書人物
【ノデ】アダムとエバの長子カインが弟アベルを殺した後に移り住んだ地域。エデンの東にあったとされる。「ノデ」の意味は「さまよう」で、神のカインに対する「あなたは地上をさまよい歩くさすらい人となる」との裁きの言葉に由来する。
【ユテコ】トロアスの教会の信徒。パウロがトロアスに一週間ほど滞在した際、最後の日の夜、屋上で、信徒とともに語らっている時、パウロの話しがあまりにも長いので、眠気がさしてついに眠り込んでしまい、屋上から転落死した人物。パウロの祈りによって蘇…
【アポロ】アレキサンドリア生まれのユダヤ人。雄弁家で、旧約聖書に通じていた。キリスト者になった彼が宣教の情熱に燃え、エペソで福音を大胆に語った際、たまたま、それを聞いたプリスキラとアキラ夫婦によって、より正確にキリスト教信仰についての教え…
【ティキコ】アジア人でパウロの同労者。彼の名前は使徒の働きに一回、パウロの手紙に複数回登場する。パウロの第三回の伝道旅行でマケドニアからトロアスに向かう際、先発隊としてパウロに先立ったり、パウロの手紙を携えてエペソやコロサイに遣わされたり…
【オネシモ】ピレモンという裕福なクリスチャンの奴隷だったが、ある時、主人のもとから脱走。そして、行った先で、何かしらの理由で投獄され、そこでたまたま獄中にあったパウロに出会い、信仰に導かれたと思われる。その後、彼はパウロの良き同労者となっ…
【ピレモン】自宅を教会のために開放していた裕福な人物。パウロが彼に宛てた手紙が「ピレモンへの手紙」。パウロは手紙で、ピレモンのもとから脱走した奴隷で、獄中でパウロに出会い入信したオネシモについて、彼の今後の処遇について穏便に取り計らうよう…
【テモテ】ルステラの教会の信徒。ギリシャ人の父とユダヤ人の母のもとに生まれる。まだ若かったと思われるが、忠実な聖徒として知られ、その噂を聞いたパウロは彼を宣教旅行のチームの一員としてスカウトする。新約聖書のテモテへの手紙はパウロが彼に宛て…
【テトス】「使徒の働き」には登場しないが、パウロの手紙でたびたび言及される人物。ギリシア人であった彼はパウロの伝道によって信仰に入り、早い時期からパウロの同労者となっていたと推測される。新約聖書の「テトスへの手紙」はパウロが彼に宛てた手紙…
【主の兄弟ヤコブ】イエス様の実弟。イエス様の復活以前は兄イエスがキリスト(救い主)であることを認めていなかった。復活されたイエスを目の当たりにして、兄イエスがキリストであることを信じ、エルサレム教会では指導的な地位にあった。ヤコブの手紙の…
【セルギウス・パウルス】使徒時代のキプロス地方総督。賢明な人物で福音に興味を抱き、巡回伝道中のパウロとバルナバを招いた。バルイエスというユダヤ人魔術師はそれに反対し、妨害しようとするも、彼が神に打たれて盲目になったのをみた総督は驚嘆し、信…
【バルイエス】別名エルマ。ユダヤ人で偽預言者、かつ魔術師だった。キプロス島を巡回伝道していたパウロとバルナバの活動を妨害するも、パウロが聖霊によって「盲目になる」と宣言するとそのとおりになる。それを目の当たりにした地方総督セルギウスが信仰…
【ヘロデ・アグリッパ一世】ヘロデ大王の孫で、ローマ帝国の支配下、イスラエルの統治を委ねられていた。彼は十二使徒のひとりでヨハネの兄弟ヤコブを殺害し、ペテロまで殺そうとした(使徒十二章)。彼はツロとシドンの人々に向かって演説をしている最中、…
【アガボ】使徒時代に活躍した預言者。エルサレム教会で仕えていた預言者のひとり。世界的飢饉を預言したり(使徒十一・二十八)カイサリアに滞在していたパウロのもとを訪れ、パウロがローマに捕らえられて行くことを預言したりした(使徒二十一・十一)。
【コルネリウス】カイサリヤに駐屯していたローマ軍の百人隊長。異邦人だったが、敬虔な聖徒として神と人とに仕えていた。ある日、幻に現れた天使の指示に従い、使徒ペテロを招くと、説教中、集まった異邦人の上に聖霊の賜物が注がれ、初代教会の異邦人伝道…
【アイネア】リダという町に居住していた人で中風(脳梗塞などが原因で体に麻痺がある状態)を患っていたが、巡回伝道でリダを訪れたペテロによって、イエス・キリストにある癒やしを体験した。この癒しの出来事をとおし、リダの町に多くの救われる人がおこ…
【アナニア】光の中、イエス様に出会う体験をして盲目になってしまったパウロのもとに神が遣わされた人物。彼がパウロに手を置いて祈ると、目から鱗のような物が落ち、目が見えるようになった(目からウロコの由来)。献金をごまかして、神に打たれたアナニ…
【パウロ】熱心なユダヤ教徒だったが、キリスト教徒を迫害しようとダマスコに向かう途上、光のうちにイエス様に出会う体験をする。その後彼はイエスがキリストであることを大胆に証する者となり、彼の宣教旅行により、地中海世界の各地に多くの教会が生み出…
【魔術師シモン】伝道者ピリポによるサマリア伝道によって信者になった。信者になる前は魔術師としてサマリアの人々を惑わし、自らを偉大な者と称していた。信者になって後も、金と名誉を求める考え方が抜けず、聖霊を授ける権威を授けて欲しいとピリポに願…
【伝道者ピリポ】ステパノとともに、初代教会において選出された七人の執事のひとり。十二弟子ピリポとは別人。ステパノ同様、宣教者としても用いられた。具体的エピソードとして、馬車上でイザヤ書を朗読をしていたエチオピアの高官に福音を語った出来事が…
【ステパノ】初代教会において、使徒を補佐する執事として選出された七人のうちのひとり。信仰と聖霊に満ちた人で、彼の宣教の働きには多くのしるしと不思議が伴った。しかしそれがゆえにユダヤ人指導者の不興を買うこととなり石打の刑に処され、殉教した。
【アナニヤとサッピラ】裕福な信徒たちが所有する不動産を売却、その代金を教会に捧げる中、アナニヤとサッピラ夫婦もそれにならい、土地を売却。そこまでは良かったが、売上金の一部を自分たちのものとしておきながら、人々の手前、全代金を捧げたと申告し…
【バルナバ】初代教会において指導的な立場にあった人物。迫害者であったパウロがキリスト者になったことを多くの人が信じなかった中、彼はパウロを受け入れた。それから約十年後、彼らはともに宣教旅行へと出ていき、小アジアの各地を巡り、多くの人々を救…
【マッティア】イエス様を裏切って自死したイスカリオテのユダに代わり、十二使徒に加えられる人物として挙げられた二人の候補。そのうちのひとりがマッティアである。もうひとりはバルサバという人だったが、使徒たちは祈って後くじ引きによってマッティア…
【ピラト】ローマ帝国がパレスチナに駐在させていた行政長官。最終的にイエス様を十字架刑に処する判断を下した人物である。本人はイエス様を十字架刑に処することを避けたかったが、ユダヤ人たちの暴動や自らの政治生命が断たれることのほうを恐れてしまっ…
【バラバ】イエス様に十字架刑の判決が下される直前イエス様との二択で恩赦の対象となる人物として名をあげられた。バラバの別名はイエス(マタ27・16新改訳2017)。ユダヤ人は二人のイエスのうち、どちらを選ぶかを問われ キリストではないほうのイ…
【ザアカイ】取税人のかしら。裕福な生活をしてはいたが、取税人はユダヤ人からローマの手先とみなされ、嫌悪の対象となっていた。しかし、イエス様はあえて彼のところに宿泊された。感動したザアカイは自らの罪を悔い改め、財産の半分を貧しい人に施すこと…
【マグダラのマリア】イエス様によって七つの悪霊を追い出してもらった女性。「マグダラ」はガリラヤ湖南西に位置した彼女の出身地。イエス様の宣教活動に十二使徒とともに従った多くの女性のうちのひとりで、彼女はイエス様の十字架と葬り、そして復活を目…
【ニコデモ】ユダヤ人指導者、教師。同胞の目をはばかってではあったが、夜、教えを乞いにイエス様のもとに来た。イエス様を敵視するユダヤ人指導者には、もっと公平な目でイエス様を見るように勧めたりもしている。イエス様の死後は埋葬のためにと没薬など…
【イスカリオテのユダ】十二弟子のひとりとして選ばれ、かつ金銭管理を任されていたので、信頼されていたのだろう。しかし、彼は金に目がくらみ、着服していた。最終的には、銀貨三十枚でイエス様を裏切り、敵対するユダヤ人たちに引き渡してしまう。そのこ…
【使徒シモン】イエス様にペテロと名づけられたシモンと区別するため、十二使徒のリストでは彼の名には常に「熱心党のシモン」と記される。熱心党とは当時のユダヤ教の一派。過激な言動が目立つグループだった。彼はイエス様の弟子となる以前はその党員だっ…