Nichinan Chapel

飫肥杉香る礼拝堂 日南チャペル

雅歌に学ぶ

「雅歌」は聖書中、最も解釈が難しい書巻であると言われますが、そこにキリストが示されている点では他の書巻と変わりはありません。

1.夫と妻との関係

妻は自分のからだについて権利を持ってはおらず、それは夫のもの...夫も...権利を持ってはおらず、それは妻のものです(Ⅰコリント7:4)

雅歌の中心聖句は「私の愛する方は私のもの。私はあの方のもの」(雅歌2:16)です。「妻は自分のからだについて権利をもっておらず…」という表現だと何か縛られているような印象を受けるかもしれませんが、それは相互の愛に基づく自発的なもので、互いが互いに自分自身を与えあうという理想的な関係について教えているのです。

2.神と人との関係

あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している(イザヤ43:4)

雅歌では花婿と花嫁の間には互いに対する賛歌が交わされます。これを神と私たちとの関係に照らし合わせる時、私たちと神との関係についての重要な真理が明らかになります。それは礼拝をする時、私たちは一方的に神をほめたたえているのではないということです。神もまた私たちをたたえておられるのです。「あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」との愛の賛歌に私たちは耳を傾け心を踊らせるのです。

3.キリストと教会との関係

私たちは喜び楽しみ、神をほめたたえよう。子羊の婚礼の時が来て、花嫁は用意ができたのだから(黙示19:7)

雅歌は花婿と花嫁の婚約中と結婚後の愛の賛歌であるとも考えられています。キリストの花嫁とされた私たちですが、地上では、まだ婚約期間です。なぜなら「子羊の婚礼の時」こそが「結婚式」だからです。私たちはそこを目指し、そのために備えているのです。私ちはこれまでも、そして、これからも、永遠に主をほめたたえていくのです。

(2022年8月14日の礼拝説教要約 説教者:高森恒喜牧師)